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モノづくりのまち 東大阪の町工場特集

東大阪の町工場・水野製作所のモノづくり

更新)

板金技術から生まれたキーホルダー「Amaryllis」と社長の信念

東大阪・中石切にある水野製作所。

ここでは、1972年の創業以来精密板金加工を専門にモノづくりに励まれています。

 

今回は、同社の代表製品【Amaryllis】の誕生のお話を聞いてきました。

 

金属加工の技術から生まれたこの小さなキーホルダーは、単なる製品ではなく「人と人の思い出を生み出す道具」でもあります。

 

その製品が生まれた背景には、水野製作所ならではの“モノづくりの考え方”がありました。

Amaryllisとは

水野製作所の代表製品【Amaryllis】。

東大阪の町工場「水野製作所」と「大阪芸術大学」の産学連携で誕生した、遊び道具のキーホルダーです。

【板金】という加工方法を広く社会に知ってもらう活動からこの製品は生まれました。

『回転×触覚×音=楽しむ』そして『曲げる×組立て=作る|Amaryllis

Amaryllis誕生の“きっかけ”

現社長・水野佑哉氏にお話をお伺いしてみました。

 

僕の娘がまだ幼い頃、「パパの仕事がよくわからない」と言ったんです。

 

歯科の医療器具など、直接目にする機会の少ない金属部品を製造する工場だもんですから、幼い子が理解するには少し難しい仕事じゃないですか。

「子どもにもわかりやすいものを作ってみせよう」と、自社工場の板金技術を駆使して、自分で組み立てるおもちゃの板金ロボットを作って娘に見せました。

 

そうしたら娘は喜んでくれて、「パパの仕事がよくわかった」と言ってくれたんです。

モノづくりの楽しさを他の子どもたちにももっと知ってもらいたいな、と思って、そのおもちゃの板金ロボットを時々販売してました。

 

そうしたらね、思ってた層と違う層にもよくウケたんです。

子ども向けに作ったものやから、子どもが喜んでくれるのはわかるんですけど……なぜかご年配の方々が買って行ってくれる。

 

聞いてみたら「子どもと一緒に作りたい」ってご年配の方が多かった。

 

今度、孫が遊びに来るからその時に一緒に楽しみたい。

そういう理由で買ってくれる方が多かった。

 

それを聞いたとき、「自分たちのつくるものは、買ってくれた人の“思い出”を生み出せるんや」って思ったんです。

買ってくれたその人が喜んでくれるだけじゃなく、“思い出”を喜んでくれる。

 

それってめちゃくちゃ嬉しいことやないですか。

子どもと大人が一緒に制作する体験を通して、両者の関係を繋げる製品。

それを僕らは“作れる”。

 

そこから、産学連携につながっていったんです。

そういうコンセプトを学生さんたちに提示してデザイン案を募って、その中の「これええな」って思ったデザインを僕らが製品化する。

Amaryllisはそうして生まれたんです。

“モノづくり”を一緒に楽しむAmaryllisワークショップ

水野製作所の‶在り方”

大学を卒業してからほぼずっと水野製作所の人間として生きてきた水野氏。

彼には揺るがない“信念”があります。

 

水野氏はその“信念”について、こう語ってくれました。

 

「やろう」と思ったことはあきらめない。

信念を持って「やろう」と思ったことは、絶対に諦めないですよ。

 

許可をもらうまでやる。許可がもらえなかったら、自分が代表になったときにやればいいや、ってずっと抱えておきます。

 

自分の信念もそうですけどね、人を巻き込んでいくっていうのもよくやります。

 

「やるって言うてたあれ、いつやるん?」みたいにね、軽く聞く感じで。

もう「やらなしゃーないやん」って言わせてるようなときもあります。

 

僕としてはやってくれてもやらなくても、どっちでもいいんですけどね。

「やったらおもしろそうやん」って思うことは、できなくてもいいからやってみたらいいやん。

そういう意味で、よく人を巻き込んでます。

 

ChanceとOpportunity

よく「チャンスをつかむ」と言うけれど、僕は “Opportunity” という言葉を推したい。そう、オポチュニティ。

どちらも同じ『機会』『好機』だけれど、少しニュアンスが違うんです。

 

Chanceは『たまたま来た』機会。偶然とか、ラッキーとか、そんな感じ。

Opportunityは『自ら掴みに行った』機会。

 

自分の行動が招く“好機”をどれだけ増やせるか。

それが一番大事なことやと思うんです。

 

自分の“学び”を従業員にも伝えたい

代表・水野佑哉氏

会社を強くするのは、もちろん大事。

けど、“社長の経験値”をずっと社長ひとりで背負うのはよくない。

僕が引退したらその“経験値”は機能しなくなるじゃないですか。

 

次にここを継いでくれる人にその経験値を繋いでいかなければいけない。

だから僕は従業員によく資格とか免許を取るように促してます。

 

けど「取ってこい」ではなく、「落ちてもいいから学んで来い」って送り出してます。

試験に受かることじゃなくて、学んでもらうことが大事ですからね。

そうやって『自分で掴む好機』を実感してもらってます。

 


水野製作所のものづくりには、「人と人の関係をつなぐ体験を生み出す」という考え方が流れています。

 

そうした考えのもとで生まれた製品や活動は、水野製作所のInstagramでも発信されています。

東大阪の町工場が生み出すものづくりの現場を、ぜひ覗いてみてください。

企業紹介

医療・医薬・介護向けの精密板金加工工場

株式会社 水野製作所

【所在地】

〒579-8014

大阪府東大阪市中石切町6丁目3番69号

TEL:072-982-3450

https://mizuno-works.co.jp/

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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